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【納棺式】進め方・意味について|注意点をご説明

こんにちは、終の宿 かれん離宮 のスタッフの中山です。

 

皆さん、「納棺式」という言葉は知っていますか。

 

ご葬儀を経験された方は耳にしたことがあると思いますが、

これからご葬儀を経験していく方は聞いたことがないかもしれません。

 

ちなみに、少し前に話題になった「おくりびと」という映画は納棺式を行う”納棺師”を描いた物語になっておりますので

映画がきっかけでお知りになった方も多いかもしれませんね。

 

ご葬儀と納棺式は切っても切れない関係なので、

納棺式ってなんだろう。と興味を持っていただけたなら、是非この機会に納棺式について知ってほしいと思います。

 

私は、葬儀に携わるものとして納棺式のお時間を大切に大切に案内しております。

あくまでも個人的にですが、ご逝去されて通夜があり葬儀そして火葬。故人を振り返るタイミングはたくさんありますが、

その中でも納棺式ほど、故人様と向き合える時間はないと思っています。

 

—想像してみてください。—

 

ご逝去されてから搬送をし、安置したのも束の間。

葬儀の日程を決め内容を打合せし、バタバタとご親戚、知人へとご連絡をします。

故人様を振り返り、向き合う時間は中々とれないものです。

式が始まるまでは、食事の数やお返しの数の心配も頭の中にあります。

 

納棺式は通夜の前に行うことが多いので、ここでやっとその他のことを考えずに故人様と向き合えると思います。

横になっている故人を見つめ、お顔のしわやほくろなどこれまで気にしていなかったことも見えてくるかもしれません。

 

納棺式に立ち会う人の気持ちは様々です。

急に亡くされた方や、長年介護をされていた方。それぞれの目線からゆっくりと故人様を振り返ることができます。

 

 

私自身も葬儀を経験し、かつ葬儀に携わる仕事をしているからこそ納棺式の大切さを感じます。

また、納棺式は比較的、少人数で行うことが多いのも良い点かもしれません。

お花入れの時間などは、ご親戚はもちろん知人も多くいらっしゃるので、ゆっくりとお別れができないケースもあります。

 

 

 

納棺式とは・その流れ

 

簡単に言ってしまえば故人様をお棺へとお納めする儀式です。

ただ納めるわけではなく故人様のお体を清め、死装束を整えます。

また、お顔やお体のお手当もし、お化粧も施しお綺麗な姿に整えます。

昨今では、納棺師が進行を務め、家族や親族の方にお手伝いをしてもらいながら進めていくケースが多いです。

 

お体のお清め

 

まずはお体を清めます。お体を拭き清めする方法と湯灌と言われる浴槽を使い、入浴させて清める方法がございます。

お体を清潔にするという意味だけでなく、故人の生前の穢れや煩悩を洗い流し、身を清めるという意味合いもございます。

 

死装束を着せる

 

皆様がイメージされるのは、きっと白装束と言われる白いお着物だと思います。

しかし、昨今は色のある着物をご希望される方や普段着やスーツなどお客様の要望の物をお着付けすることもございます。

また、ご宗派によっては着物ではなく、普段着を身に着けることもございますのでご注意ください。

 

死化粧を施す

 

お顔周りのケアをします。まず、髪の毛を洗います。浴槽を使わないケースでもドライシャンプーをします。

髪型を整えたら、お化粧をします。女性の場合は薄く化粧を施し、生前のイメージにより近いよう整えます。

男性の場合は肌の保湿やお肌の色味、お髭を整えます。

 

旅支度を整える

 

宗派によってはしないこともあります。

仏教では、ご逝去された後、仏様になるまでに49日間の旅路を歩まれるとされております。

その旅路を無事に歩むことができるようにと願いを込めてご遺族の皆様に旅の支度をして頂きます。

 

足には足袋、脛には脚絆、手には手甲を、三途の川の渡し賃をされる六文銭を模した紙をいれた頭陀袋と

お手元には燃やすことのできる数珠を、頭には天冠という三角形のものを付けます(よく幽霊が頭につけているものです)が、

昨今は印象が変わってしまうので付けずに入れるだけのことが多いです。

 

副葬品をいれる

 

副葬品とは、上記以外の物でお棺に入れる物のことです。

例えば、生前お気に入りだった洋服やお手紙などです。

 

入れられるものには制限があり、基本的には燃えるものです。

また各火葬場によって取り決めがございますので 入れたいものがある時には担当者に確認しておくとよいでしょう。

上記の流れの後、お棺のおふたを閉じて、終了です。

 

まとめ

納棺式は、故人様の身を清めるだけでなく、ご遺族のお別れのお気持ちを整える意味合いもあります。

故人様が横たわっている姿は改めて死を感じる瞬間になるかもしれません。

 

しかし、お手当が進みお顔のお化粧が終わると、まるで寝ているかのようなすっきりしたお姿に感じると思います。

お葬式というバタバタとする時間のなかで、故人様と静かに向き合える時間はそう多くはありません。

 

もし、納棺式を控えている方がいらっしゃったら、悔いのないお時間をお過ごしください。

また、お困りのことがあれば、何なりとお申し付けください。

 

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